グランドキャニオン ウエストリム旅行記

 2001年4月のラスベガス旅行は、7泊9日、宿泊ホテルはベラージオ、参加者は僕、父、叔父、おじいちゃんの4人でした。このラスベガス旅行では、「グランドキャニオンに行き、綺麗な写真を撮りたい」という、おじいちゃんの大きな目的が一つありました。
 実はおじいちゃんも僕も、以前にお互い一度づつグランドキャニオンには行ったことがありました。(父と叔父はラスベガスは2度目ですが、初めてのグランドキャニオンです) そこで今回は、「バスで行きたい」との希望により、セスナ機で行く「グランドキャニオン国立公園(サウスリム)」ではなく、
「バスで行くグランドキャニオンウエストリムツアー」
に行くことに決めました。
 通常「グランドキャニオン観光」と言えば、国立公園である「サウスリム(南壁)」のことを指しますが、近年、ウエストリム(東壁)のインディアン居留区が観光地化されラスベガスから近いこともあって年々訪れる人が増えているそうです。

 僕がグランドキャニオン(サウスリム)に行ったのは今から約3年半前、新婚旅行の時でした。この時、本当は僕はあまり乗り気ではなかったのですが、実際に行ってみると、今までに見たことのない壮大な景色に圧倒され、感動し、「来て良かった!」と心から思いました。 しかし正直なところ、「もう一度行きたい!」とは、この時は残念ながら思いませんでした。
 今回、ウエストリムへ行くことが決まった時も、正直迷いました。
 「自分は一度行っているし(サウスリムですが)、3人で行ってもらおうか・・・。」
と思ったのです。でも「たまには街の喧騒からはずれて、バスに揺られて自然の中をのんびり行くのも悪くないかな」と思い、結局行くことに決めました。

 予約は「バス予約ドットコム」で、ツアーは「バスで行くウエストリム 125ドル」です。ネット上で全て予約完了、待ち合わせ場所や所要時間なども丁寧にメールで教えてくれるので安心です。

 当日の朝、宿泊していたベラージオホテルの地下にあるツアーバス乗り場に6時50分に集合です。僕たちはそれぞれ、前の日は夜遅くまで遊んでいて、朝起きれるかちょっとだけ心配でしたが、大丈夫でした。
 かなり大きめなバスが、集合時間少し前に来ました。
 「参加者はどれくらいいるのかな・・?」と思っていましたが、バスはほぼ満席に近く、後方に2人掛けが4つ空いているだけでした。しかしこれが幸運で、4人とも2人掛けをそれぞれ1人で専有して、ゆったりとバスツアーを楽しむことができたのです。(他の参加者の皆さん、ごめんなさい!)

 バスはまず、トレジャーアイランドに向かい、ツアー内容(ヘリでコロラド川に降りたりゴムボートで川を下ったりするツアーがあるようです)によって数名の方が離脱、小さなバスに乗り換えます。 そして次に「DFSギャラリア」に向かい、ここでもまた数名の方が小さなバスに乗り換え、そして数名の方が乗り込んで来ました。結局、バスはやはりほぼ満席になりました。僕たちはもちろん、先ほどの席から動いていないため、後方の座席でくつろいでいました。(日本語のツアーですので、乗っているのはもちろん全員が日本人でした。予想以上にツアーの参加者が多かったので驚きましたが、ほとんどの方が大手旅行会社ツアーのオプショナルで申し込まれた方だそうです。)

 そして、バスはグランドキャニオンに向かいます。
 道中、ツアーガイドさんがマイクを使って色々とお話をしてくれました。このお話がすごくおもしろくて、「バスの中では眠って行こうかな」と思っていたのですが、ずっとお話を聞いていました。話はラスベガスの歴史から現在のラスベガスについてや道中見えてくるカジノホテルについての説明などもしてくれて、しかもこのお話が非常に上手なので聞いていて飽きることが全くありませんでした。このお話が聞けるだけでも、このツアーに参加する価値があるとさえ思いました。
 バスはフリーウェイを南東に向かって走り、まずは「フーバーダム」を目指します。ダムに近づくにつれて、ガイドさんがフーバーダムの作られた経緯、ダムの役割など、非常にわかりやすく説明してくれました。ダムに着き、少し休憩です。この時間に写真を撮ったりお土産を見たりコーヒーを飲んだりすることができました。ダムはどれだけ見てもやっぱり「ダム」ですので、僕たちとしてはわざわざダム観光のツアーに参加するまでもないので、この休憩時間に写真を撮れただけで十分だと思い、なんだか得した気分になりました。(もちろん、ダム内部は見学できないので、本格的に「ダムの中まで見たいんだ!」と言う方には物足りないでしょう。)

 バスは進み、どんどんと砂漠らしい景色になってゆきます。しばらく進んで、2つ目の休憩ポイント「ドーランスプリングス」に到着です。
 「ドーランスプリングス」はとっても小さな町で、西部劇の映画で見られるような風景が広がり、休憩する場所にはお土産屋さんが一件あるだけです。ここで、インディアングッズの、日本でも木村拓哉主演のドラマで一躍有名になった「ドリームキャッチャー」を買うことができました。鳥の羽を使った一種の「お守り」のようなもので、色や大きさも色々あり、まとめて買うと安くなるので、他のツアー参加者の方々もまとめ買いしてお土産にしていたようです。このお土産店では、カウボーイ姿のオーナーがにこやかに応対してくれました。とっても感じが良かったです。本当に小さな街ですが、なかなか雰囲気の良い、自分たちではなかなか行けないこのような所に行けるのもこのツアーの楽しさの一つだと思いました。

 ここからは、一路グランドキャニオンに向かいます。
 道中、見渡す限りの自然が続き、道路の左右には一面に砂漠が広がり、この砂漠には「ジョシュアツリー」というサボテンの一種が一定間隔で立ち並んでいます。両手を空に向かって上げているように見えるこのサボテンは、ごく少量の雨でも吸収できるように地中で根を張り巡らしているそうで、そのため、弱い木は全て枯れてしまい、その結果この木だけが一定間隔に並ぶようになってしまうそうです。
 同じような景色がしばらく続き、すると突然バスは舗装されていない道へと入ってゆきます。バスはおもしろいように揺れ、いや、揺れるというよりはガタガタと「バウンド」しながら進んでゆきます。この道が30分ほど続いたでしょうか。はじめはどうなることかと思えるほどビックリしたバスの揺れも、なんだか一種のアトラクションのように感じ、だんだんと楽しくなってきました。

 それまでは「砂漠!」という景色だったのが、突然グランドキャニオンらしい景色になったところで、1ヶ所目のビューポイントです。
 バスを降り、それぞれ写真を撮ったりして景色を楽しみます。サウスリムと大きく違うのは、「柵が一切無い」ということです。つまり、足を少し滑らせるだけで数千メートルのダイビング体験が待っているのです。何も手が加えられていない自然をより強く感じるのはこちらの方が上です。勇気さえあれば「数千メートル級の断崖の崖部分に腰掛ける」なんてことも可能です。(勇気のある方、くれぐれもお気をつけて・・・ちなみに僕は、崖の1メートルほど手前までしか進むことができませんでした・・・本当に足がすくみます!)

 15分ほど景色を楽しみ、2ヶ所目のビューポイントに向かいます。ここでランチを食べることになります。(朝早かったこともあり、朝食を食べていなかったのでかなりお腹が空いていました。)
 バスが着くと、目の前には露店風の出店がいくつかありました。ここでは、インディアンの方々から直接、インディアンアクセサリーを買うことができます。ヒーリングストーンを使ったネックレスやブレスレットなど、デザインもなかなか凝っているものがあり、値段も手頃ですし、お土産には最適です。「2つ買うと15ドル」「3つ買うと20ドル」など、まとめ買いすると割引があるので、グループで買うのも良いです。
 ランチは「食堂風」で、一列に並んで歩きながらインディアンの方々に、プラスチック製のお皿に料理を乗せてもらいます。メインのおかずに「ビーフかチキン」を選んで乗せてもらい、付け合わせのコーンやビーンズを乗せてもらいます。僕はビーフを選びましたが、はじめは「これがビーフ!?」と驚きましたが、食べてみるとちゃんとビーフ味でした(^^)。ただどちらかと言うとチキンの方がおいしかったです。おじいちゃんは付け合わせのビーンズをとっても気に入っていました。味が薄味で、日本の「大豆の煮物」に近かったようです。食事は「テント」で食べます。グランドキャニオンの壮大な景色の中、屋外で食べる食事はとにかく開放感!雰囲気が抜群です。
 食後、自由時間が結構あり、写真を撮ったりちょっと散策したりできます。このようなところがとっても「自由」で、集合時間までは好き勝手に歩き回ることができます。

 正味1時間ほどの自由時間も終わり、帰路につきます。来た道をそのまま逆戻りしてドーランスプリングスにも再度寄ります。フーバーダムは通り過ぎるだけですが、ここが非常に渋滞する場所でかなり時間が掛かりましたが、夕方4時頃にはラスベガスの街に到着です。降りるのは、いくつかの候補の中から自分たちの好きな場所で降ろしてもらえました。僕たちは、少しだけ疲れていたのでホテルに送ってもらいました。

 全体的に、本当にスタッフの方が親切で、楽しいツアーでした。今度はウエストリムからコロラド川にヘリで降り、川をゴムボートで下るツアーにも参加してみたいな・・・と思っています。

 この旅行記を読んでくださった方々の中で、以前にセスナ機でグランドキャニオン(サウスリム)に行かれたことのある方も、ぜひ一度ウエストリムへも、バスで行ってみてください。 きっと、全く違った楽しさを味わえると思いますよ~!